Nagaraビストロおかゆ開発ストーリー

Nagaraビストロおかゆ開発ストーリー

みなさま、こんにちは。

毎週更新のNagara開発記、本日は新商品ビストロおかゆの開発ストーリーです。

Nagaraとしていままで出していた商品がハンディスープだけでしたので、おかゆを発売したということは少し意外に思われる方もいらっしゃったかも知れません。

どんなことを考えてこの商品ができたのか。
もしよろしければ聞いてください。

 

ハンディスープの成功と宿題

2022年の7月、Nagara初の商品としてNagaraハンディスープを発売しました。

飲み口付きパウチに入った本格冷製スープ。

ありそうでなかったアイディアと、見た目の彩り、そして超本格派の味が合わさり、発売以来非常に好評をいただいている商品です。

 

独立してはじめて 0から立ち上げた商品でもあり、代表原賀個人としてもとっても思い入れを深く持っています。

はじめて販売して売れた時の嬉しさは忘れられません。
そりゃお客様全員に手紙だって書いちゃいますよ。

 でも、成功の裏では、ハンディスープだけでは解決できない課題も感じていました。

それは、満足感です。

朝ごはんにはちょうどいいし、ちょっと間食的に味わうのなら十分なのですが、「食事」ととらえた時には、ハンディスープだけだとちょっぴり物足りない。

そもそも、初期のNagara構想では、お肉や野菜をごろごろ入れたスコーンバーと、ハンディスープのセットで一食。というものでした。
ただ、賞味期限や量産性の観点からスコーンバーは泣く泣くカット。
片手落ちの状態での販売となってしまった背景もありました。

そんなこんなで「次の商品はより食事としての満足感を手軽に得られる商品にしたい」という想いが生まれました。

お腹が満たされれば、心も満たされますから。

 

「ちいさな一食」を考える

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「満足できる食事ってどんなものだろう?」そう考えた時、ふと浮かんだのはご飯とおかずとおみそ汁。一汁一菜の定食でした。

ごはんを食べてエネルギーを蓄え、お肉やお魚でたんぱく質を補い、汁物で温まる。
食事というもののひとつのシンプルな回答がそこにはあったように思います。

じゃあ、これを美味しいまま簡単に食べられるように組み替えれば良い。

パックご飯、フリーズドライの味噌汁、冷凍のおかず。
このあたりを使えば今でも簡単に一汁一菜を食卓に用意できます。

 

...でもちょっとまってください。

本当にそれって「簡単」ですか?

電子レンジは二回使うし、お湯も沸かさないといけないし、そして何より洗い物が面倒だ。

僕が助けたいのは「忙しくて食事に気が回らなくなっちゃう」ような人々です。

自分でつくるよりはもちろん簡単ですが、もっとシンプルに、もっと便利にできるんじゃないか?そう考えました。

そこで「主食・主菜・汁物の三要素を一つにまとめる」というハードルを自らに課しました。

忙しい時に三つも作ってられません。
人間処理できるのはせいぜい一個のことだけ。
必要な要素がひとまとまりになった「小さな一食」を作るのです。

こうして新商品のコンセプトが定まりました。

 

 

リゾット?雑炊?おかゆ?

「 小さな一食としてごはんと汁物とおかずを一つにしてみよう」というテーマを立ててから、現在のビストロおかゆの原型にたどり着くまではすぐでした。

まあ、三要素を一つの器に入れたら自然とそうなりますよね。

ただ、ここで一つ問題がありました。
新商品のカテゴリーです。

洋風だったら「スープリゾット」?
和風だったら「具入り雑炊」?
最近は「スープごはん」なんて名前も良く聞きます。

商品のカテゴリーを定めるのは、とっても重要です。

どんな出来栄えになるかのイメージに大きく影響しますし、お話を聞いたお客様の買いたい気持ちにも直結します。

考えあぐねた中で、思い出したのはお客様の声でした。

「Nagaraの商品は便利なのも美味しいのも気に入っているけど、なんといっても身体にやさしい感じがしていて好きなんですよね」

嬉しいお言葉です。ありがたい。
そして再認識したのは「やさしさ」の重要性でした。

Nagaraのスローガンは「忙しくても、美味しさをあきらめない」です。
Nagaraハンディスープは「美味しくて、便利、そして(ついでに)健康」という優先順位で開発をしました。健康は、意識するけど最優先ではない。というポジション。

でも、圧倒的にお客様からいただく声は「美味しくて便利に野菜が取れてありがたい」というものです。

商売でつくづく思うのは「良い商品かどうかはお客様が決める」ということです。夢を描き、決断して、形にするのは作り手ですが、買うかどうかを決めるのはお客様です。

今回は、お客様のお声を素直に取り入れて「やさしさ」を重視することにしました。
だってそのお客様の語る時の顔がとっても嬉しそうだったんですもの。

 

すぐ食べられて、満足できるのに、身体にやさしい。

うん。いいじゃない。
やっぱり人にはやさしくありたいものです。

 

「ごはんとおかずと汁物を一つに合わせた小さな一食」
という基本コンセプトに"やさしさ"という旗印が立ちました。

そう、作るべきはリゾットでも雑炊でもない。
スープおかゆです。

カテゴリーが決まった瞬間でした。

 

 

具材、具材、具材、具材。

ただのスープおかゆには興味ありません。

欲しいのは「満足できるスープおかゆ」です。

では、具体的には何が必要なのでしょうか?
言うまでもありませんね。それは具材です。

今回の商品、具材のごろごろ感には結構こだわりました。

ごぼう、ピーマン、豆、肉、魚。
「おかゆ」と言うと基本的には病人食と言いますか、白いご飯に梅干しひとつみたいな少しさもしい印象を抱くこともあるかと思います。

一方で、このビストロおかゆは食事の要素をギュギュっとカップに詰めた小さな一食を目指しています。
ごろごろ具材が入っていて、しっかり満足感を得られてこその商品です。

製造委託先の企業様の提案に対して「もっと具材を大きくしてほしい」や「もっともっと具材感を出してほしい」と言い続けてひたすらラリーを繰り返し、若干呆れられるくらいのやり取りを経てやっとレシピが決まりました。
特にメインとなるチキンとお魚の量はびっくりするくらいです。

工場としても異例の量だったようで、製造試作の際には何度も確認が入り、シェフとも相談をし、最終的には大きさ、量、味の絶妙なバランスを取れるポイントを見つけたのです。いやー、一時は完成しないのではと心配でした。

心強いプロフェッショナルの方々に囲まれてありがたい限りですね。
結果として、おかゆで低カロリーなのに、たんぱく質が豊富という何とも魅力的な形になりました。

無理してたくさん入れた甲斐があったってもんです。

 

Nagara第二号、出来上がりました

幾重もの課題を乗り越えやっと出来上がったのがNagaraビストロおかゆです。

今年の年始のご挨拶で「ハンディスープ以外の商品を出します」という宣言をしたあたりから開発が始まったので、ちょうど一年かけての発売と相成りました。

顧客の課題に寄り添った良い商品ができたと自負しています。

この商品自体が生活の主役になることはあまりないかも知れません。
でも、この商品があることで「今日はこれがあって助かった」と思ってもらえることは確実にあると思っています。

忙しいみなさまの最終防衛線「全部がめんどくさかったけど、これがあってよかった!」そう言っていただける商品になったかなと思います。

手軽で、満足できて、身体にやさしい。

そんなNagaraビストロおかゆを、どうぞよろしくお願いいたします。

 

Nagara 代表 原賀 健史

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