Nagaraのおすそわけ活動

Nagaraのおすそわけ活動

Nagara開発記、本日のお話はフードロスと寄贈について。
商品を売る事以外でも、世の中の役に立つことはできるんだなというお話。
イマドキの言葉を使うとSDGs、日常の言葉に直すと「肉じゃが作りすぎちゃったんで、よかったら食べませんか...?」というアレです。

 

試作品たくさん余っちゃう問題

唐突に商品開発のプロセスの話をします。

商品が世に出るまでは、どんな商品を作るのか企画をして、実際に形にするために開発をして、量産準備としてプロセス開発を行い、やっと量産・発売にこぎつけます。

企画・開発なんて言葉はみなさんもある程度想像つくでしょう。
コンセプトを練ったり、キッチンで試作してみたりっていうイメージですね。

でも、「プロセス開発ってなんだ?」と思った人は多いんじゃないかと思います。厳密な中身の話はちょっと本筋からずれるのでとってもざっくり説明すると「量産のリハーサル」という言葉で表現できるのかなと思っています。

量産でたくさん商品を作れるのか、その作り方に問題はないか等を実際の工場の設備をつかって実際に商品を作りながら確かめていく段階です。

勘のいいみなさまはお気づきだと思います。
実際に量産工程で商品を作ってリハーサルを行うので、とってもたくさんの試作品(当然販売できない)が生まれてしまうんです。

リハーサル後届く試作品の山。その数だいたい数百個。とりあえず自分の家庭で使ってみるものの、当然使い切れるはずもありません。

でも捨てるなんてことは絶対にしたくない。

そんな状況で、この試作品たちの有効活用先はなにかないかと模索が始まったのでした。

 

経済的に困っている家庭へおくる

さてさてどうしたものかと知恵を絞っていた時、ある友人の話を思い出します。その友人は代々お寺の家系で、現在はご実家のお寺の副住職を務めています。

そのお寺が参加している認定NPO法人に「おてらおやつクラブ」というものがありました。彼らは日本国内の子どもの貧困という社会課題に対して活動している団体です。その取り組みのアプローチがとっても秀逸で、2018年にはグッドデザイン賞において4,789件の応募の中での実質的な最優秀賞であるグッドデザイン大賞を受賞しています。すごい。

事業の説明とイメージ図を引用します

おすそわけ事業


"お寺にあつまる「おそなえ」を、「おさがり」として、さまざまな事情により生活に困窮する世帯へ「おすそわけ」します。「おすそわけ」するものは食べ物だけではありません。自分たちのことを見守ってくれる人がいること、人々のさまざまな思いを形にしてお届けしています。"

おてらおやつクラブの仕組み

引用元 公式WEBサイト:https://otera-oyatsu.club/

 

という事で、消化しきれないNagaraの商品をおてらおやつクラブへ寄贈する事にいたしました。

全国のお寺に送付され、各家庭に届けられたり、各地の子ども支援団体を通じて地元のイベントで配られたりしてみなさんよろこんでいただけたとのことを聞いてとてもうれしくなりました。

今後も販売できない商品ができてしまった際にはおすそ分けしていくつもりです。

 

新型コロナ入院重点医療機関に贈ってみた

おすそ分け文脈でもう一つ寄贈先がありました。

販売できない商品が余っているからと言ってやたらめったらに色んな所に送り付けるのは野暮というもの。
重要なのは、受け取り手がどれだけ喜んでくれるか、という点です。

考えを巡らせる中で浮かんだのは医療機関でした。

新型コロナウィルスの感染が拡大し、第8派がピークを迎えようとしていた時の事です。

コロナウィルスが流行し始めた当初は、テレビやSNSを中心に医療機関へのエールが盛んにおこなわれていました。「未曾有の災厄に対して自らリスクの中心で命や健康を守る彼らはまさにヒーローである」という大きなメッセージがメディアのそこかしこで流れ大きな共感を呼びました。

しかしながら時は2023年1月。コロナウィルスが世界的な流行を見せてから既に3年の月日が流れようとしています。その間コロナウィルスは日常となり、ワクチンの普及等も相まって当初のような報道はあまり聞かなくなってしまったと思います。

ただ、数字を見るとコロナウィルスの感染者数・入院患者数・死者数の過去最大数はすべて2023年の1月に更新しています。

感染拡大から時が経ち、体制や資材の準備ができた部分もあるとは思います。ただ、現在もまだまだ医療機関が大きな役割と負担を担っていることは想像に難くなく、今こそ支援の手を差し伸べるべきなんじゃないかという考えに至りました。

さて、長くなりましたがそんな背景に基づき自社の所在地東京都練馬区にある新型コロナウィルス感染症入院重点医療機関である、順天堂大学医学部附属練馬病院へハンディスープを寄贈をすることとしました。

現場でご飯を食べる時間が無いようなことも往々に起きるかと思います。

そんな時にNagaraの商品が少しでもお役に立ち、その日一日を頑張る活力を与えられたらこれ以上に素敵なことはありません。

そして、本当の意味で感染症に対して考えなくてよくなる世の中がやってくることを切に願います。

 

 

贈りものは自分のためにもなる

今回の取り組みであらためて気付いたのは、モノであれ、情報であれ、言葉であれ誰かのために何かを贈るという事は、相手のためだけでなく自分のためにもなるのだという事です。

受け取った側はもちろんうれしいし、贈った側も感謝されたり、いいことをしたなという気持ちになってうれしくなります。

 アメリカの心理学者が提唱する「幸福に近づくお金の使いかた」の上位にも「他人の利益のためにお金を使う」というものが入っているらしく、どうやら人間というのは根本的に他者の役に立つことをある程度プログラミングされているようです。社会がうまいこと成り立ってきたのはこういう要因もあるんでしょうね。

僕もこれからはプライベートでもたまにはちょっとしたプレゼントみたいなものを贈ってみようかなと思えました。

なんでもない日にもらうプチギフトほどうれしいモノはないですよね。

あ、ちなみにおすすめのアイテムとしては「Nagaraハンディスープ」というものがありまして、特に出産祝いや新築祝いなんかにお勧めです。

ギフトボックスも素敵ですし、5個セットはポスト投函なので常温保存も相まって相手の負担が少なくておすすめですよ。

.....はい。おあとがよろしいようで🙇‍♂️

 

Nagara 代表 原賀 健史

 

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